2012年 08月 28日
第36回モントリオール世界映画祭スタート |
これは「カラカラ」上映日の観客席。
映画「カラカラ」の製作日記もすっ飛ばし、カンヌ国際映画祭マーケット参加報告もすっ飛ばし、一気に8月。今年もモントリオール映画祭の時期がやってきた。実に7年ぶりの参加だ。
カンヌでモントリオール映画祭のプログラマーから出品の依頼があったとき、正直迷った。というのも、ガニオンはすでに「ケニー」で審査員全員一致のグランプリを受賞。「KAMATAKI窯焚」ではなんと5冠(監督賞、観客賞、国際批評家賞、エキュメニック賞、ベストカナダ映画賞)を受賞した。なので今回は心底迷った。普通、二回に渡って同じ賞をもらえることはない。またことのほか自国の映画に厳しい映画祭だ。「ケニー」のときが映画祭始まって以来はじめての地元カナダ人の受賞だった。
賞をもらうために参加するわけではない、しかし、競っているからには勝ちたいというのが本音。だがスポーツ競技のように本人が競技の場で頑張れば優勝するというものでもない。作品はすでに出来ている。受賞か否かはそのときの他の作品の優劣、また審査員のこのみ(審査委員長の好みが大きい)に左右される。それと政治的判断。昨年は、、、とか、この国に複数の受賞は遠慮してもらう、などある意味ではフェアに賞が分けられる。誰もがグランプリと疑わなかった「KAMATAKI窯焚」のときもすでにグランプリを取っているガニオンは監督賞だったし、主演男優賞は藤竜也さんと下馬評まであったが、これもヨーロッパの老名優に渡った。(これを受賞していたら6つの賞になった)
なので、本当に蓋を開けるまでわからないのだ。
オープニングセレモニーは8月23日プラス・デ・ザールで行われる。
開会式に続き、オープニングフィルムの上映。中国の「ミリオンダラークロッコダイル」だ。
超エンターテイメントで、批評家には評判悪かったが、ゲラゲラ笑え映画祭の開幕にはふさわしいと思った。この夜はインターコンチネンタルホテルで開幕のレセプションが行われ、夜更けまで映画の話で持ちっきり。世界中の映画好きが一堂に集まる。
我々の「カラカラ」は沖縄が始めて設置した文化振興政策によるコンテンツファンドからの投資と海外コンテンツサポートの補助金をもらって製作した。また創刊120年を誇る琉球新報の始めての映画への出資作でもある。ラジオ沖縄、JCCもそれに並んで参加してくれた。多くの沖縄の期待を背負っているので気合も入る。
by kikyo-an
| 2012-08-28 00:55
| Films/映画