3月11日
ポカポカとした昼下がり、仕事を終えたあと久しぶりに親しい友人とお昼を一緒にして、ゆったりとした気分で関西に向けて新幹線に乗ろうと東京駅に向かった。ホームへ上ろうとしたとたん、頭がふらっとした。一瞬疲れているのかな、と思う。見るとホームの屋根が左右にガサガサ揺れている。人々は凍り付いたようにその場に立ち止まり、柱や手すりを掴んで息をとめる。沈黙の中、揺れは続く。やっと、地震だと気づき、冷静になろうと深呼吸する。まだ揺れているのか、足元があぶない。電車はとまるし、駅構内も停電か暗い。どうしたものかと考えはじめる。みんな考えているのか、とても静か。
携帯電話を試すが、通じない。現実を感じる。きっと皆ニュースを観ていて心配しているだろう、携帯がつながらないので余計心配だろう、、、どうしよう、、、地下の「銀の鈴」も余震があるごとにゆらりゆらりと揺れている。怖い。駅の外へ出てみたが、ここも人だかり。だんだん駅構内も人が増えてくる。まづ、水とチョコレート、サンドウィッチを購入。今後の事を考える。公衆電話からホテルに電話をするが、もう既に一杯。やっと家に連絡が取れ、とにかく今日帰れるかどうか分からないと伝える。こうなったら長期戦の構えで、駅のコンクリートにコートを敷き、座り込む。念のために携帯の電源を公衆電話近くのコンセントにつなぐ。数時間がすぎ、いろんな人の話し声も冷静に聞こえる様になる。会議中で高層ビルの28階に居た人、ゆれにゆれた、、、そこで降りようとするが、エレベーターがストップ。歩いて28階から降り、そのあと東京駅まで1時間歩いて来たとのこと。構内ニュースが震災を伝え出す。一体何れ位の被害があるのだろう?
5時間たった時、それまで回復の見込みは全くないと言っていた放送が、やっと関西に向けて新幹線が動き出すとのこと。電源を引き抜き、脱兎のごとくホームを駆け上がる。ラッキーな事に乗車出来、おまけにシートも確保できた。
家に戻ったのは日が変わってから。そしてテレビの前にしがみつくことになる。
津波に会った人たちはどんなに怖かっただろう。想像を絶する。